まんじゅの杜左上出現2.png



今、一般に「源氏物語」と呼ばれている物語が執筆された当時、どのような名で呼ばれていたのかは、はっきりと分かっていません。
古い時代の写本や注釈書などの文献に記されている名称は、以下の2つの系統に分類することができます。

1.「源氏の物語」「光源氏の物語」「光る源氏の物語」「光源氏」「源氏」
  「源氏の君」など

 2.「紫の物語」「紫のゆかり」「紫のゆかりの物語」など

「紫式部日記」、「更級日記」、「水鏡」など、その後に書かれた作品の中には「源氏の物語」と記されているので、おそらく、これが通称であったと思われます。
 今は、誰もが「源氏物語」と呼んでおり、たいていの日本人は、内容を詳しく知らなくても、この作品名だけは知っています。


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